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今私がイチオシしたい漫画を紹介していきます!

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン その2

幸せになる資格のない女はいない──……
私の作る服を着る瞬間は幸せにして見せる──!!!

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引き続き傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン2巻の感想です。
ベルタンがパリに来て2年が過ぎた。ベルタンはすっかり人気のお針子になって毎日大忙し。ついには大貴族パンティエーヴル嬢の花嫁衣装の仕立て依頼が舞い込むが、その結婚相手のオルレアン公は言外に仕事を絡めつつベッドに誘うようなゲス野郎だった。
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あぁ、またベルタンが男嫌いになってしまうー。ほんと男運ないなぁ…(´・ω・`)

女がモード商(ファッションデザイナー)として成り上がるには男性の庇護が必要だというが…あなたじゃないわと感じたベルタンはさらりと受け流す。

いざというときは仕事のため女を使う覚悟ができてるんだなぁ…。

オルレアン公の誘いを断ったせいで衣装に必要な絹を買い占められピンチになるベルタンだったが、レオナールやデュ・バリー夫人となったベキューの力を借りて花嫁衣装を完成させる。愛と美の女神の凱旋風と名付けられたドレスは内気なパンティエーヴルを勇気付け、オルレアン公を魅了することに成功した。

このドレスの見開きの絵が素敵過ぎて単行本買った!!!みんなも買って見てほしい!!!どうやら作者のオリジナルデザインらしいんだけど、素材や演出効果など物凄く考え込まれていて、作者はもはや転生したベルタンなのでは…と思うくらい(笑)

またしても大きな仕事を完遂して名を上げたベルタン。近日オーストリアから花嫁としてやってくるマリー・アントワネットのモード商に選ばれるのではと周囲は大騒ぎ。ベルタンもすっかりその気でいたところに話があるとレオナールが現れた。ベルタンは忙しいからと取り合わない。レオナールは体を大事にしろよと蜂蜜酒を置いて去っていった。

差し入れ持ってくるレオナールいい男!イケメンだし普通の女の子はメロメロになるぞ!でも我らがベルタンはレオナールに対してちょっとドライ過ぎるというか…男のせいで仕事がしづらいことばっかりだし、レオナールが色んな女と遊んでること知ってるからなんだろうなぁ。常に上を目指すベルタンは私くらい真面目にやれと思っちゃうんだろうねぇ。

遅くまで仕事をし帰ろうとしたベルタンは雪の中で待っているレオナールを見つける。
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ここの「会いたくて」の顔、切な過ぎるぅ…。対してベルタンの顔!なんやねんこいつみたいな顔w

もう遅いからまたにしようと言うベルタンに、次はないとレオナールが告げた。自分はパリを出てヴェルサイユで働くからと。ベルタンは驚きつつも私もすぐに王太子妃付きになって追い付くと言おうとするが、それを遮るようにレオナールは言う。王太子妃のモード商はフィリドール女史に決まり、ベルタンは選ばれなかった、と。ベルタンは自分がすっかり自惚れていたこと、またレオナールが選ばれるだけの努力をしていたことに気付き謝った。そして今にも泣き出しそうな顔で「自分が恥ずかしい…」と漏らす。レオナールはベルタンを抱き締め慰めの言葉をかける。ベルタンはその腕を取って「ヴェルサイユで待ってて…」と瞳を上げた。

このシーンの見所はレオナールの胸に飛び込んでしまうベルタンだと思う。今までずっと強気だったベルタンが初めて他人に見せた弱い姿なんだよねぇ~。でも抱き締め返さないのは、やっぱり強いから…仕事に生きなければならないと思ってるから…なのか。2巻も終わったところなんだけれど、ベルタンは服で人を笑顔にしても自分は笑顔になってないんだよね。社交辞令でうっすら微笑むことはあっても、普段は無表情か眉をひそめてる顔しかしてない。『幸せになる資格のない女はいない──……私の作る服を着る瞬間は幸せにして見せる──!!!』と言うベルタン。いつか自分の幸せのための服を作ったりするのかな?その時は笑ってよね…!

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美味しいお茶を飲んでほっこりするベルたんかわいいよベルたん(誤植ではない)